愛鳥と食のかかわりについて
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Sunny Kitchenは、愛鳥と食事のかかわりについて書籍、ウェブサイト、講座、ブログ等で発信しています。
愛鳥のためにも、そして飼い主さんのためにも、知っておくと毎日がキラリとして、気持ちもすっきりする基本の考えをお伝えいたします。
好き嫌いがあるということ
あなたの愛鳥には好き嫌いがありますか?
何が好きか嫌いか、よくわからない方もいらっしゃるでしょうか。
よく、「せっかく買って与えたのに食べてくれなかった、残念」と嘆く飼い主さんのお声を目にします。
確かに、食べてほしいと思ったものを喜んで受け入れてもらえたら嬉しい、と感じるのは飼い主心というものです。
しかし、愛鳥が目の前に出されたものを「食べないよ」と自分の意志で選択したことは、果たして「残念」なことなのでしょうか?
愛鳥自身が選択する大切さ
鳥という生き物は、非常に繊細で多彩な感覚をもっています。
愛鳥と暮らす皆さんなら、その賢さ、観察力の鋭さ、感受性の豊かさを十分にご存じでしょう。
そんな彼らですから、もちろん食事をするときも生まれもった感覚をふんだんに活用しています。
目で見て、嘴で触れ、舌で転がし、その色・形・硬さ・水っぽさなどを敏感に感じ取り、好きか嫌いか、または今食べるか否かを選択します。
それは野生下の鳥たちが一日の大半を採餌に費やし、何十種類もの物を摂取していることや、熟れた実を見つける能力を備え、種を落として次世代に繋ぐことからも、容易に想像できるはずです。
もちろん厳しい自然界を生き抜くために悠長なことは言っていられませんが、彼らにはそれが”楽しい仕事”ともいえ、安全が保証された(ちょっと退屈ともいう)飼育下ではなおのことQOL向上のために必要な仕事なのです。
なので我が家では、あえて見向きもしないものも必ず食事に加えています。
でもよく観察してみると、チラッと横目で見たり、一瞬くちばしで咥えてポイッと捨てる動作がみられます。
そう、鳥たちは選択し捨てることが大好きなのです。
皆さんも、テーブルの上にある大切なものをポイッとやられたことはありませんか。
飼育下の鳥たちが好き嫌いを選択することは本能的にごくごく自然でことであり、決して「残念」なことではないと知っていただきたいです。
だってそれが”楽しい”のですから。
食べる楽しみとは
食べる楽しみとは、愛鳥の好物を与えること、と思われがちですが、決してそれだけではないと私は考えます。
もちろん愛鳥が嬉しい声をあげて好物をたいらげる姿は最高に愛おしいですが、喜ぶ食べ物だけを追い求めることは本質的な充実した食とは異なります。
充実した食事とは、あらゆる選択肢があり、その中から色々な栄養を摂り、「なんだこれ?」と不思議に思ってみたり、「おそるおそる食べてみたら好きになった!」があったり、「こいつきらい」もあって、いわゆる”忙しい食事”をイメージしていただくとわかりやすいと思います。
好物ばかりを追求していくと食の幅が狭まり単調な食事になりがちですし、栄養も偏ります。
そして飼い主さんも何が本当にいいのかわからなくなってきて、迷いの森をぐるぐる彷徨うことも・・・。
Sunny Kitchenで色んな食材にチャレンジされるお客さまは、なにより飼い主さんご自身が楽しんでいらっしゃるようにお見受けします。
悩むのではなく、「食べなくてもそれはそれで面白い」、「新しい発見ができた」と広い心で向き合えると、バードフードの世界はグンと広がることでしょう。
食事の幅は、愛鳥ではなく飼い主さんにかかっているのです。
1回食べなかった=一生食べない ではない
与えたものを愛鳥が食べなかったとして、それは憎むほど大嫌いとか怖くてどうしようもない食材なのかというと、決してそんなことはありません。
1回食べなかったからといって、一生食べることがないとは言いきれないのです。
それは、「与え続けたら突然食べた!」、「久しぶりに与えたらなぜか食べた」というお声を数えきれないほど伺ったことと、私自身長年愛鳥たちの食事に向き合い続けてきて、ゆるぎないものであると確信しています。
愛鳥は、その日の気分、季節、気候、年齢、発情の度合いなどによっても、食の好みが変化します。
何年もかけてある日なんの前ぶれもなく食べることも往々にして起こります。
また、与え方はどうだったでしょうか。器やシチュエーションをいくつも試してみた結果でしょうか。
前述したとおり、鳥たちは繊細で多彩な感覚をもっていることを思い出してみましょう。
彼らにとって食事は、今だけの単純なものではありません。
飼い主さんもぜひ、連続した流れを意識して食事を捉えてみてください。
愛鳥は一生、あなたから与えられたものしか食べることができません
著書『愛鳥のための健康手づくりごはん』のいちばんはじめに述べた一文です。
ちょっと刺激的な表現になってしまったかしら・・と心配した反面、この一文にドキッとして目が覚めた、という方が多くいらっしゃいました。
具体的な手法をはじめ、著書にはここに書ききれなかったことをぎゅっと詰めこんでいます。
おかげさまで数年の歳月を経て増刷に至り、少しずつではありますが愛鳥家さんの気持ちに寄り添えてこれたのかな、と感慨深くもあります。
機会がありましたら、Amazonなどでお手にとっていただけますと幸いです。
深いふかいバードフードの世界を、一緒に楽しみましょう。
皆さまにとって、素敵なバードフードライフとなりますように!
Recipe
アップルキャロットベイク
「愛鳥のためのベイク(バードブレッドの素)」に刻んだにんじんを混ぜて、りんごの薄切りをのせて焼きます。
お豆のチョップサラダ
好みの食材を細かく刻んでいりごまを混ぜたサラダです。
コロコロキャンディ
デーツ(ドライフルーツ)を潰して、シードやペレットと一緒に丸めます。
ペレットonトマト
熟したミニトマトの種をとり、断面にペレットをのせます。ペレット以外でもOKです。
すりおろしにんじんのサラダ
すりおろしたにんじんに好みの食材を混ぜます。ナッツや果物をはじめ、ペレットやシードでも自由にアレンジOKです。
ぶどうのサラダ
旬の果物をシャキシャキ野菜と和えます。
クスクスのパエリア風
クスクス(超小粒のパスタ)にパプリカやハーブを和えます。
大根葉のごまあえ
大根の葉を茹でてすりごまと和えます。
野菜クッキー
小松菜やにんじん、パプリカなどを乾燥させて、クッキーの生地に混ぜ焼きます。